お口の環境が体の不調の原因に?
実はその不調、お口の環境が関係している可能性があります。
一見無関係に思える「お口」と「全身の健康」ですが、近年では、口腔内のトラブルが全身に影響を及ぼすケースがあることが、さまざまな研究からわかってきました。
お口に明らかな異常がなくても、定期的にチェックを受けることは、全身の健康を保つうえでもとても大切です。
噛み合わせの乱れが体に与える影響
さらに、片方の歯ばかりで噛む「片噛み」のクセがあると、筋肉の左右バランスが崩れ、顔のゆがみや姿勢の偏りにつながることもあります。背骨や骨盤の位置がずれてしまうことで、背中・腰・膝など思わぬ場所に痛みが出ることも少なくありません。
日常の姿勢や噛み方のクセが、知らないうちに体全体へ負担をかけているのです。
歯の接触グセがストレスや疲れの元に?
歯が軽く触れているだけでも、筋肉は常に緊張し続けており、その時間が長くなるほど、肩こりや首のこわばり、頭痛、倦怠感などの不調を引き起こすことがあります。特に、デスクワークやスマートフォンの操作中など、集中しているときに起こりやすいのが特徴です。
対策としては、仕事や家事の合間に「今、歯が当たっていないかな?」と意識してみること。ほんの少しの心がけが、筋肉の緊張を和らげ、体の疲れを軽減する第一歩になります。
お口の健康が免疫力に関係?
最近では、歯周病が糖尿病や心臓病、脳卒中、さらには認知症などの全身疾患と関連していることも明らかになってきました。歯ぐきの炎症によって生じた細菌や炎症物質が血流に乗って全身を巡ることで、血管や内臓に悪影響を及ぼすと考えられています。
また、虫歯や口内炎なども、体が常に炎症と戦っている状態をつくり出し、免疫力の低下につながることがあります。
毎日のブラッシングや定期的な歯科検診は、「お口の健康」だけでなく「体の健康」を守るための基本です。お口を清潔に保ち、噛み合わせや歯ぐきの状態を整えることで、体全体の調子を整えることができるのです。